庭づくり/庭リフォーム

雑木の庭で失敗しない!おすすめの木や狭い庭での目隠し術を解説

雑木の庭で失敗しない!おすすめの木や狭い庭での目隠し術を解説
こんにちは。庭づくり・外構リフォーム完全ガイド、運営者の「にわ好き」です。

最近、InstagramやPinterestなどのSNSでも、モデルルームのような整った庭ではなく、まるで高原の別荘地や里山を切り取ったかのような「雑木の庭」がトレンドになっていますね。「自然な雰囲気に癒やされたい」「四季の移ろいを家の中から感じたい」という理由で、新築やリフォームの際に雑木の庭を希望される方が急増しています。

しかし、いざ自分の家で取り入れるとなると、「プロが管理しているから綺麗なのであって、素人の私には無理かも…」「落ち葉で近所迷惑にならないかな?」「毛虫が発生したらどうしよう」「うちは狭小住宅だから、木なんて植えたら鬱蒼としてしまうのでは?」といった、現実的な不安が次々と湧いてくるのではないでしょうか。

実は、私自身も最初はそうでした。見た目の美しさだけで木を選んでしまい、成長スピードの速さに驚愕したり、剪定の時期を間違えて花が咲かなかったりと、数え切れないほどの失敗を経験してきました。特に、剪定の難しさや、成長した後の管理、落ち葉の掃除などは、後悔しないために事前に知っておきたいポイントですよね。

この記事では、私が実際に庭づくりを通じて経験し、造園家の方々から学んだ知識をもとに、初心者でも失敗しないおすすめの樹種選びから、狭い庭を広く見せる魔法のような空間演出、そして気になる費用の目安まで、どこよりも詳しく、分かりやすく解説していきます。

この記事でわかること

  • 雑木の庭におすすめの失敗しない樹種と、それぞれの生態的特徴
  • 3坪の狭いスペースでも奥行きを感じさせる、プロの植栽テクニック
  • 圧迫感を出さずに自然な雰囲気を守る、雑木を使った目隠し術
  • 後悔しないための剪定方法や、庭の健康を守る下草の重要性

雑木の庭でおすすめの樹種と空間演出

雑木の庭でおすすめの樹種と空間演出

雑木の庭づくりにおいて最もワクワクする瞬間であり、同時に最も頭を悩ませるのが「どの木を植えるか」を決める時ですね。カタログやネットの写真を見ていると、どれも素敵に見えて迷ってしまうと思います。

しかし、ただ「見た目が好きだから」という理由だけで木を選んでしまうのは危険です。木にはそれぞれ「好む環境(日向・日陰)」「成長スピード」「最終的な大きさ」といった個性があります。これらを無視して植えてしまうと、数年後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。ここでは、初心者の方にも扱いやすく、日本の気候風土に適したおすすめの樹種と、限られたスペースを有効活用するための視覚的なテクニックについてご紹介します。

アオダモなど人気の庭木おすすめ4選

雑木の庭の主役となるシンボルツリーには、春の芽吹き、夏の緑陰、秋の紅葉、冬の裸木と、四季折々の変化をダイナミックに楽しめる「落葉樹」を選ぶのが一般的です。しかし、数ある樹種の中から自分の庭環境やライフスタイルに合った木を選ぶのは至難の業ですよね。

ここでは、近年特に人気が高く、比較的管理もしやすい「雑木の庭・四天王」とも言えるおすすめの4種類をピックアップし、それぞれの魅力だけでなく、栽培上の注意点まで深掘りして解説します。

1. 雑木ブームの絶対王者「アオダモ」

まず、昨今の雑木ブームを牽引しているのが「アオダモ(コバノトネリコ)」です。モクセイ科トネリコ属の落葉高木で、最大の魅力はその涼しげな枝ぶりと、白斑(地衣類)が入った美しい幹肌にあります。和風モダンから洋風ガーデンまで、どんな建物の外観にも調和する稀有な存在です。

自然界では山地の谷間などに自生しており、湿潤で肥沃な土壌を好みますが、環境順応性が高く、一般家庭の庭でも十分に育ちます。特筆すべきは、その成長速度の遅さです。シマトネリコなどの成長が早い木に比べ、アオダモは枝が伸びるスピードが極めて緩やかです。そのため、頻繁な剪定を必要とせず、一度整えた樹形が崩れにくいという大きなメリットがあります。「共働きで忙しく、週末もこまめな手入れが難しい」という方には、まさにうってつけの樹種と言えるでしょう。

豆知識:バットの木
アオダモの木材は堅くて粘り強いため、プロ野球選手のバットの材料としても有名です。その「折れにくい」性質は、庭木としての強さ(台風などへの耐性)にも通じています。

2. 日本の四季を象徴する「イロハモミジ」

次に、日本の秋を象徴する「イロハモミジ」も見逃せません。カエデ科の代表種であり、新緑の透き通るような瑞々しさ、夏の日差しを和らげる緑陰、そして秋の燃えるような鮮やかな紅葉と、一年を通してドラマチックな景観の変化を楽しませてくれます。

繊細な葉と、曲線を描くような優美な枝ぶりは、限られたスペースでも圧迫感を与えず、上品な空間を演出します。一本植えるだけで、庭の格がグッと上がるような存在感があります。ただし、イロハモミジは乾燥と強い西日を嫌います。直射日光がガンガン当たる場所に植えると、夏場に「葉焼け」を起こし、葉がチリチリになって美観を損ねるだけでなく、樹勢も弱ってしまいます。また、幹に穴を開ける害虫「テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)」の被害に比較的遭いやすいため、植える際は半日陰になる場所を選び、定期的に株元にオガクズ(虫のフン)が落ちていないか観察することが大切です。

3. 花も実も紅葉も楽しむ「ジューンベリー」

「見る」だけでなく「食べる」楽しみも欲しいという欲張りな方には、バラ科の「ジューンベリー(アメリカザイフリボク)」が最強の選択肢です。4月頃に桜に似た可憐な白い花を株いっぱいに咲かせ、名前の通り6月(June)には赤黒い甘酸っぱい果実を実らせます。この実は生食はもちろん、ジャムや果実酒に加工しても美味しくいただけます。お子様と一緒に庭で収穫体験ができるのは、この木ならではの魅力ですね。

秋には鮮やかなオレンジ〜赤色に紅葉し、観賞価値も非常に高いです。一方で、注意点としては「鳥」と「汚れ」です。美味しい実は野鳥たちも大好きなので、収穫時期は鳥との競争になります。また、熟した実が地面に落ちると、黒紫色の色素がタイルやコンクリートに付着し、シミになってしまうことがあります。植える際は、土の上や、汚れても気にならない場所、あるいは下草で地面をカバーできる場所に配置するのがコツです。

4. 常緑なのに軽やか「ソヨゴ」

最後に、常緑樹でありながら軽やかな印象を持つ「ソヨゴ」をご紹介します。モチノキ科の常緑高木で、漢字では「冬青」とも書きます。多くの常緑樹(カシやツバキなど)が葉の色が濃く重厚感があるのに対し、ソヨゴは葉の縁が波打ち、風にそよぐと「サワサワ」と乾いた音を立てる姿が非常に涼やかです。

冬でも葉が落ちないため、目隠しとしての機能性も高く、玄関先やリビング前、隣家との境界付近に植えるのに適しています。成長が非常に遅いため、メンテナンスの手間はほとんどかかりませんが、その分、苗木から成木になるまでに長い年月を要します。最初からある程度の大きさ(樹高2m以上など)の苗木を選ぶのがポイントです。雌雄異株(しゆういしゅ)なので、秋に可愛らしい赤い実を楽しみたい場合は、必ず「雌株(めかぶ)」を選んで購入するようにしましょう。

樹種名 分類 特徴とおすすめポイント 注意点・デメリット
アオダモ 落葉高木 涼しげな枝ぶりと美しい幹肌が特徴。
成長が遅く、剪定の手間が少ないため初心者向け。
人気樹種のため苗木の価格が高騰傾向。
乾燥に弱いため水切れに注意。
イロハモミジ 落葉高木 秋の紅葉が美しく、和洋どちらの庭にも合う。
繊細な枝ぶりが空間に奥行きを生む。
強い西日に当たると葉焼けしやすい。
テッポウムシ(カミキリムシ)の被害に注意。
ジューンベリー 落葉高木 春の花、初夏の実、秋の紅葉と三拍子揃う。
実はジャムなどに加工でき、収穫が楽しい。
実が落ちると土間コンクリートなどが汚れる。
野鳥が集まるためフン害のリスクも。
ソヨゴ 常緑高木 常緑樹でありながら軽やかな印象
赤い実が可愛らしく、目隠しにも最適。
成長が非常に遅く、成木は高価。
スス病などの病気が発生することがある。
ポイント
これらの樹種は、比較的自然な樹形を維持しやすく、日本の気候にも適しています。一本だけを植えるのではなく、高木(3m〜)と中低木(1.5m〜)を組み合わせることで、より自然な「雑木林」のような立体感を出すことができますよ。

狭い庭を広く見せる視覚効果の技術

狭い庭を広く見せる視覚効果の技術

「うちは庭が狭いから、雑木の庭なんて無理かも…」「3坪しかないスペースに木を植えたら、圧迫感で余計に狭く感じるのでは?」と諦めていませんか?実は、日本の住宅事情において広い庭を確保するのは非常に難しく、むしろ「狭い庭」こそが造園技術の見せ所とも言えるのです。

京都の坪庭を見ても分かるように、限られた空間であっても、植栽の配置や高低差、そして人間の錯覚を巧みに利用することで、実際の面積以上に広く、奥行きのある空間を演出することが十分に可能です。ここでは、プロが実践している具体的なテクニックを3つご紹介します。

1. 「遠近法(パースペクティブ)」の活用

最も基本かつ効果絶大なのが、遠近法の活用です。人間の目は、手前にあるものが大きく、奥にあるものが小さく見えることで距離感を知覚します。この原理を庭づくりに応用するのです。

具体的には、リビングやアプローチに近い手前側(近景)には、葉が大きく、幹が太く、枝ぶりのしっかりした木(例:ナツハゼ、アオハダ、ヤマボウシなど)を配置します。そして、庭の奥側(遠景)に行くにつれて、葉が細かく、幹が細く、繊細な木(例:イロハモミジ、アオダモ、ヒメシャラなど)を植えるようにグラデーションをつけます。

こうすることで、手前の木が強調され、奥の木がより遠くにあるように脳が錯覚し、実際よりも距離が長く感じられ、庭に深い奥行きが生まれるのです。たった数メートルの距離でも、この配置を意識するだけで「森の入り口」に立っているような感覚を作り出せます。

2. 「消失点の隠蔽」と「見え隠れ」

次に重要なのが、視線のコントロールです。真っ直ぐな園路(小道)を作ってしまうと、その突き当たり(消失点)がすぐに見えてしまい、「あそこまでしかないんだ」という庭の限界(狭さ)を露呈させてしまいます。

そこで、園路をS字に緩やかにカーブさせたり、植栽で視線の先をあえて遮ったりする手法をとります。道の先を植栽で隠すことで、「このカーブの先にも、まだ空間が続いているのではないか」という予感や期待感を抱かせるのです。これを日本庭園の技法では「見え隠れ」と呼びますが、現代の雑木の庭でも非常に有効なテクニックです。すべてを見せないことで、空間に無限の広がりを感じさせることができます。

3. 垂直方向の拡張「アンジュレーション(起伏)」

さらに、平面的な広さが確保できない場合は、垂直方向の変化をつけることで空間を拡張します。具体的には、平坦な地面に土を盛って小さな「築山(つきやま)」や「法面(のりめん)」を作る手法です。

平坦な地面にただ木を植えるだけでは単調になりがちですが、高低差(アンジュレーション)をつけることで、地表面積が物理的に増え、植栽できるスペースも広がります。例えば、高さ30cmの小さな丘を作るだけでも、そこに植える下草や低木の表情が豊かになります。また、土が盛り上がった部分に植えられた植物は、視線の高さに近づくため、より緑の量感を強く感じさせることができます。これにより、狭いスペースでも「緑に包まれている」という没入感を演出することができるのです。

アンジュレーションの効果
築山を作ると、水はけ(排水性)が良くなるというメリットもあります。多くの雑木は水はけの良い環境を好むため、根腐れ防止の観点からも、土を盛って植える「高植え」は非常に理にかなっています。

雑木で優しく視線を遮る目隠し手法

「道路からの視線が気になって、カーテンが開けられない」「隣家の窓と目が合ってしまうのがストレス」…。そんな悩みを解決するために、ブロック塀やアルミフェンスで庭を完全に囲ってしまうケースをよく見かけます。

しかし、背の高い無機質な壁で囲まれた庭は、閉鎖的で圧迫感があり、せっかくの自然な雰囲気が台無しになってしまいます。また、完全に視線を遮断する高い壁は、一度侵入されたら外から見えないため、防犯上の「死角」を作ってしまうというデメリットもあります。雑木の庭では、樹木を上手に使って「隠す」のではなく「曖昧にする」目隠しが、最も美しく、かつ機能的な解決策となります。

常緑樹と落葉樹の黄金比「混植」

まず基本となるのが、常緑樹(冬も葉がある木)と落葉樹(冬は葉が落ちる木)の混植です。目隠しというと、どうしても常緑樹ばかりを並べて「生垣」を作りたくなりますが、それでは壁と変わらず、風通しも悪くなってしまいます。

おすすめなのは、視線が特に気になる「ピンポイント」(リビングの窓の正面や、隣家の勝手口付近など)に、ソヨゴ、シラカシ、ハイノキ、アラカシといった常緑樹を配置することです。そして、その常緑樹の隙間や手前を埋めるように、季節感のあるアオダモ、モミジ、コナラなどの落葉樹をランダムに植栽します。

比率としては、「常緑3:落葉7」あるいは「常緑4:落葉6」くらいが、重たくならず自然に見えるバランスです。こうすることで、常緑樹が最低限のプライバシーを守りつつ、落葉樹が軽やかさと四季の彩りを添え、全体として柔らかい緑のスクリーン(フィルター)を作り出すことができます。風に揺れる枝葉越しに見える景色は、完全な遮蔽よりも心理的な安心感を与えてくれます。

人工構造物とのハイブリッド「ウッドフェンス+植栽」

敷地が極端に狭く、植栽スペースの奥行きが取れない場合など、植栽だけで目隠しを完結させるのが難しいこともあります。その場合は、人工構造物とのハイブリッド手法がおすすめです。

例えば、背景に天然木のウッドフェンスや、樹脂製の木目調フェンスを設置し、その手前に雑木を植える方法です。フェンス単体ではどうしても硬く無機質な印象を与えてしまいますが、手前に緑があることでフェンスの存在感が和らぎ、背景として植栽を引き立てるキャンバスのような役割も果たしてくれます。

特に、板と板の隙間(スリット)があるフェンスを選べば、風通しも確保でき、閉塞感をさらに軽減することができます。フェンスの高さを1.8m〜2m程度確保し、その手前に2.5m〜3mの木を植えると、フェンスの上から木が顔を出し、外からの見た目も非常に良くなります。

「高めのウッドデッキ」と「手すりフェンス」の活用

また、最近のリフォーム事例で増えているのが、リビングの床と同じ高さ(FL+500mm程度)でウッドデッキを作り、その外周に手すりを兼ねたフェンスを設置する手法です。室内からの視線が高くなるため、外を通る人の視線と高さがズレて気になりにくくなります。

この際も、デッキの足元やフェンスの外側に低木(アジサイ、ドウダンツツジなど)や下草を植えることで、建物と庭との一体感が高まり、基礎部分のコンクリートも隠せるため、より洗練された外観になります。「内側からは開放的に、外側からはさりげなく隠す」というのが、雑木の庭における目隠しの極意です。

庭の生態系を支える下草の重要性

庭の生態系を支える下草の重要性

庭づくりというと、どうしてもシンボルツリーなどの「木(高木・中木)」にばかり目が行きがちですが、雑木の庭の美しさと健康、そして持続可能性を真に支えているのは、実は足元の「下草(グランドカバー)」なんです。

初心者の多くは「木を植えて終わり」にしてしまいがちですが、それでは土がむき出しの状態になり、見た目が悪いだけでなく、木の生育にとっても悪影響を及ぼします。下草は単なる隙間埋めの装飾ではありません。庭という小さな生態系の中で、非常に重要な機能的役割を果たしています。

1. 土壌環境の守護神「マルチング効果」

まず第一に、下草には「土壌環境を守る(マルチング)」という重要な役割があります。裸の土がむき出しになっていると、夏の直射日光によって地温が上昇し、土壌水分が急激に蒸発して乾燥してしまいます。雑木の多くは山地の湿潤な環境を好むため、この乾燥が大敵です。

下草が地面を覆うことで、直射日光を遮り、地温の上昇と水分の蒸発を防いでくれます。また、雨が降った際の泥はねも防ぎます。泥はねは、建物の基礎や外壁を汚すだけでなく、土の中にいる病原菌が泥とともに木の葉に付着し、病気(黒星病など)を引き起こす原因にもなります。下草というカーペットがあることで、木も建物も守られるのです。

2. 嫌な草むしりから解放される「雑草抑制」

第二に、「雑草抑制」の効果も見逃せません。植物の世界には「空間があれば何かが生える」という法則があります。土が見えている場所には、風に乗って飛んできた雑草の種子がすぐに根を下ろしてしまいます。

そこで、意図した下草(グランドカバープランツ)を密に植えて地面を占有(被覆)させておくのです。これを「被覆(ひふく)」と呼びますが、初期段階でしっかりと下草を育てて地面を覆ってしまえば、雑草の種子が土に触れる隙間がなくなり、発芽・定着する余地を物理的になくすことができます。将来的な草むしりの手間を劇的に減らすためには、最初の植栽時にケチらずに下草を植え込むことが最もコストパフォーマンスの高い投資となります。

雑木の庭におすすめの「耐陰性」のある下草

雑木の庭では、高木の成長とともに地面は木漏れ日が差す程度の「半日陰」から「日陰」の環境になります。そのため、選ぶべき下草は、日当たりの悪い場所でも元気に育つ「耐陰性(たいいんせい)」を持つ種類であることが絶対条件です。芝生などは日陰では育たないので注意が必要です。

具体的には、以下のような植物が「雑木の庭の四天王」としておすすめです。

  • ヤブラン(リリオペ): 非常に丈夫で、濃い緑の細長い葉が一年中茂ります。秋には紫色の花穂を立ち上げ、日陰の庭のアクセントになります。病害虫にも強く、放置しても育つ最強の下草です。
  • フッキソウ: 日本原産の常緑低木(小低木)で、地下茎で横に増えていき、地面を密に覆います。常緑で光沢のある葉が美しく、「富貴草」という名前の通り縁起の良い植物です。白い真珠のような実も可愛らしいです。
  • ギボウシ(ホスタ): 「日陰の女王」とも呼ばれ、多彩な葉色や斑入り品種があり、暗くなりがちな日陰の庭をパッと明るく彩ってくれます。冬は地上部が枯れて休眠しますが、春の力強い芽吹きは感動的です。
  • クリスマスローズ: 花の少ない冬から早春(1月〜3月)にかけて、上品な花を咲かせます。うつむき加減に咲く姿が、派手すぎず雑木の庭の雰囲気によく似合います。

これらを単植(一種類だけ植える)するのではなく、葉の形(細い葉、丸い葉)や色(濃い緑、黄緑、斑入り)、高低差を意識してパズルのように組み合わせることで、自然の野山のような奥行きのある景色を作ることができます。

雑木の庭作りに必要な費用の相場

雑木の庭作りに必要な費用の相場

理想の庭を実現するために、避けて通れないのがお金の話です。「雑木の庭は素敵だけど、すごく高そう…」というイメージがあるかもしれません。実際、ホームセンターで売られている苗木と、造園業者が山から掘り出してくる雑木とでは、価格に大きな開きがあります。

そのコスト構造を正しく理解し、どこにお金をかけ、どこを節約するかを判断することで、限られた予算内で満足度の高い庭を作ることは十分に可能です。ここでは、プロに依頼する場合の一般的な費用相場と、賢くコストを抑えるためのポイントについて解説します。

費用の内訳と相場感

まず、庭づくりの費用は大きく分けて「材料費(植物、石、土など)」「労務費(職人の技術料・人件費)」「諸経費(重機使用料、運搬費、残土処分費など)」の3つで構成されます。特に雑木の庭では、一本一本の樹形(枝ぶり)にこだわって選定するため、規格化された街路樹用の木よりも単価が高くなる傾向があります。

項目 費用の目安(単価・税別) 備考・詳細
高木植栽(高さ2.5m〜3m未満) 1本 2.5万〜5万円 樹種や人気度、樹形の美しさにより大きく変動します。別途、植え込み手間賃が必要です。
シンボルツリー(高さ3m以上) 1本 5万〜15万円 家の顔となるメインの木。運搬や搬入にクレーン車が必要な場合、重機費用が加算されます。
中低木・下草 1株 500円〜3,000円 単価は安いですが、密度を高く植えるため数が必要になり、トータルでは意外とコストがかかります。
土壌改良費 1㎡ 3,000円〜5,000円 植物が元気に育つための最重要項目です。既存の土の処分費や堆肥代を含みます。
職人の労務費(人工代) 1人1日 20,000円〜30,000円 造園技能士などの専門職の技術料です。一般的な建設作業員よりも専門性が高いため単価も高くなります。
注意点
上記の金額はあくまで一般的な目安です。現場の状況(道路が狭くてトラックが入らない、土が硬くて掘れないなど)によって追加費用が発生することがあります。正確な費用を知るためには、必ず複数の業者(2〜3社)から相見積もりを取ることをおすすめします。

ちなみに、なぜ職人さんの人件費(労務費)がこれほどかかるのか疑問に思う方もいるかもしれません。これは、単に穴を掘って埋めるだけでなく、木の向き(顔)を見極める美的センスや、根が定着するための水極め(みずぎめ)などの専門技術が必要とされるためです。国土交通省が発表している公共工事設計労務単価を見ても、造園工の単価は特殊作業員として適正に評価されています。
(出典:国土交通省『公共工事設計労務単価』)

コストを抑えるための「時間」と「DIY」の活用

では、予算が限られている場合はどうすれば良いでしょうか?コストを抑えるための最大の秘訣は、「時間の経過を味方につける」ことです。

最初から完成形の大きな木(成木)を植えようとすると、材料費も運搬費も跳ね上がります。しかし、少し小さめの苗木(幼木、高さ1.5m〜2m程度)を選べば、費用を大幅に圧縮できるだけでなく、その土地の環境に若いうちから順応しやすく、根付きが良いというメリットもあります。「小さく植えて、家族と共に大きく育てる」という長期的な視点を持つことが、経済的にも植物の生理学的にも理にかなっているのです。

また、全てを業者に丸投げするのではなく、専門的な技術や力仕事が必要な「高木の植栽」や「土壌改良」「石積み」などはプロに任せ、比較的簡単な「下草の植え付け」や「砂利敷き」は自分たちで行う「ハーフビルド(施主参加型)」という方法も有効です。これなら費用を数万円〜十数万円単位で節約できるだけでなく、汗を流して植えることで庭への愛着も一層深まることでしょう。

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