
こんにちは。庭づくり・外構リフォーム完全ガイド、運営者の「にわ好き」です。平坦な庭に変化をつけたいけれど、自分で築山を作るのは難しそうだと感じていませんか。実は、適切な手順と土留めの技術さえ押さえれば、DIYでも本格的な築山造りは可能です。しかし、水はけや暗渠排水の処理を間違えると、泥濘化や崩れの原因になってしまうことも。そこで今回は、モダンなデザインから和風の石組みまで、おしゃれな配置やデザインのポイントを解説します。また、気になる費用の相場や土代のコスト、小さめのスペースでも可能な勾配の作り方、さらには雑草対策や維持管理が楽になる植栽やグランドカバーの選び方まで、詳しくご紹介していきますね。
- DIYで築山を作る際の具体的な施工手順と土留めの重要性
- 業者に依頼する場合とDIYの費用相場や土の購入コスト
- 失敗しないための水はけ対策と暗渠排水の仕組み
- メンテナンスを楽にする雑草対策とおすすめの植栽選び
失敗しない庭の築山の作り方と基礎知識
築山(つきやま)は、庭に立体的なリズムを生み出す素晴らしい手法ですが、ただ土を盛れば良いというわけではありません。ここでは、後から後悔しないために絶対に知っておきたい、施工の技術的な基礎知識と、具体的な作り方のプロセスについて解説していきます。
DIYで築山を施工する手順と土留め技術

DIYで築山を作ろうと思ったとき、多くの人が「とりあえず土を買ってきて盛ればいい」と考えがちですが、実はそれが失敗の第一歩なんです。土は生き物のように動きますし、雨が降れば驚くほど簡単に流れてしまいます。しっかりとした基礎知識なしに進めると、せっかく作った築山が数ヶ月で崩れてしまったり、庭全体が泥だらけになってしまったりすることも珍しくありません。
まず、DIY施工で最も大切なのは「計画と下準備」です。いきなりスコップを入れるのではなく、どこにどれくらいの大きさの山を作るのか、しっかりと「位置出し(マーキング)」を行うことから始めましょう。水糸を張ったり、石灰でラインを引いたりして、完成形のイメージを地面に描いてみるんです。これをするだけで、サイズ感の失敗を大幅に防ぐことができますよ。
失敗しないための基本工程
具体的な手順としては、まず造成する場所の表土を10cm〜20cmほど掘り下げて、基礎となる地盤を固める作業からスタートします。これを「床掘り(とこぼり)」と言います。その上に、築山の中心部となる「芯」を作っていきます。芯材には、少し粘り気のある赤土や、建設残土として出るガラ混じりの土を使うのがプロのテクニック。これらは崩れにくく、土台として非常に安定しているからです。
そして、その芯材の上に、植物が元気に育つための「黒土(くろつち)」や「培養土」を20cm〜30cmほどの厚さで被せていきます。このように、中身と表面で土の質を変える「二層構造」にすることで、構造的な強度と植物の生育環境を両立させることができるんですね。
土留め(どどめ)は命綱
ここで最も強調したいのが「土留め(どどめ)」の技術です。どんなに綺麗に土を盛っても、重力と雨水の影響で土は必ず低い方へと流れていきます。これを物理的に阻止するのが土留めの役割です。
築山の裾野(すその)部分には、大きめの石やレンガ、あるいは専用の土留めシートを使って、しっかりと壁を作ってください。「ちょっとくらい大丈夫だろう」と省略してしまうと、梅雨時期や台風の後に、大切な庭土が道路やお隣の敷地まで流出してしまうというトラブルになりかねません。特に、石を使って土留めをする場合は、石の下半分を地面に埋める「根入れ」をしっかり行うことで、見た目も自然で強度も高い土留めが完成します。
転圧(てんあつ)を忘れずに!
土を盛る作業は、一度に全部盛ってはいけません。20cm〜30cm積むごとに、足で踏み固めるか、板を置いて上から叩く「転圧」という作業を必ず挟んでください。空気を含んだフカフカの土のままだと、雨が降った瞬間に空気が抜けて土が締まり、全体の高さがガクンと下がってしまいます。「盛っては踏み、盛っては踏み」の繰り返しが、丈夫な築山を作るコツですよ。
築山の費用や土代の相場とコストダウン
「庭に山を作るなんて、すごくお金がかかりそう…」と、費用の面で二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。確かに、規模によってはそれなりの金額になりますが、内訳を知って工夫すれば、予算内で理想の築山を作ることは十分に可能です。ここでは、具体的な金額の目安を見ていきましょう。
築山造成のコスト構造は、大きく分けて「材料費(土・石・植物)」と、業者に依頼する場合の「施工費(人件費・重機代・諸経費)」の2つで構成されています。
土と資材のリアルな相場
まず、材料費の主役である「土」の値段ですが、2025年時点での市場相場を見ると、良質な黒土や赤土は1立米(㎥)あたり3,000円〜5,000円程度が一般的な目安です。ただし、これには運搬費が含まれていないことが多く、購入量や配送距離によっては、土代と同じくらいの配送料がかかることもあるので注意が必要です。
例えば、底面積が5㎡(約1.5坪)で高さ50cm程度の、家庭用の小さな築山をDIYで作るとしましょう。この場合に必要な土の量は概算で1㎥〜1.5㎥程度。土代と配送費、土留め用の石材、そして植えるための苗木やグランドカバーを合わせると、トータルで3.5万円〜5万円程度で収まるケースが多いですね。
プロに頼むといくら?
一方、同じ規模を造園業者や外構業者に依頼した場合、費用はグッと上がります。本格的な石組み(石工事)や、後述する暗渠排水工事、重機を使ったしっかりとした転圧作業などが加わるため、10万円〜30万円程度が相場となってきます。「高いな」と感じるかもしれませんが、プロの仕事は「崩れない」「水はけが良い」「デザインが美しい」という長期的な安心感を買うことでもあります。
| 項目 | DIYの場合(目安) | 業者依頼の場合(目安) |
|---|---|---|
| 土代・資材費 | 約1.5万〜2万円 | 約3万〜5万円 |
| 石材・植栽費 | 約2万〜3万円 | 約5万〜10万円 |
| 工賃・諸経費 | 0円(自身の労働) | 約5万〜15万円 |
| 合計 | 約3.5万〜5万円 | 約13万〜30万円 |
賢くコストダウンする裏技
DIYで少しでも安く抑えたいなら、「見えない部分」で節約するのが鉄則です。築山の中心部分(芯材)には、わざわざ高い黒土を使う必要はありません。例えば、他の場所で穴を掘って出た残土や、ホームセンターで安く売られている赤土などを利用し、表面の「化粧土」として見える部分だけに、栄養たっぷりの良質な黒土を使いましょう。これだけでも、土の購入コストを2〜3割は抑えることができますよ。
また、石材に関しても、高級な庭石ではなく、河原にあるような自然石風の「ゴロタ石」や、採石場で手に入る「割栗石(わりぐりいし)」を活用することで、材料費を大幅に圧縮できます。最近はモダンな雰囲気が出ると人気も高いので、一石二鳥ですね。
水はけを良くする暗渠排水と土の選び方

築山作りにおいて、デザインよりも何よりも優先すべきなのが「水はけ(排水性)」です。これを軽視すると、築山が原因で庭全体が湿地帯のようになってしまったり、最悪の場合、大切に育てた植物が根腐れを起こして全滅してしまうという悲劇に見舞われます。
なぜ築山で水はけが悪くなるのか?
土を盛るということは、その場所に巨大なスポンジを置くようなものです。土は水をたくさん含みますから、その下の地面(元々の地盤)の水はけが悪いと、水が逃げ場を失って滞留してしまいます。特に、日本の住宅地によくある粘土質の土壌では、このリスクが非常に高いんです。
プロの常識「暗渠排水」とは
そこでプロが必ず行うのが、「暗渠排水(あんきょはいすい)」という工事です。名前は難しそうですが、仕組みはシンプル。築山を作る場所の地下に溝を掘り、そこに穴の開いたパイプ(有孔管)を通して、周囲を砂利で埋めるだけです。こうすることで、地中に染み込んだ余分な水が、土よりも通水性の良い砂利とパイプを通って、スムーズに雨水マスへと排出されるようになります。
DIYで本格的なパイプ埋設が難しい場合でも、諦めないでください。築山の真下(盛土をする前の地面)に、厚さ5cm〜10cm程度の砂利層(砕石層)を敷き詰めるだけでも、水の通り道(みずみち)ができ、排水能力は格段に向上します。これは「簡易暗渠」とも呼ばれる有効なテクニックです。
土選びで決まる排水性
使う土の種類も排水性を大きく左右します。それぞれの土の特徴を理解して使い分けましょう。
- 黒土(黒ボク土):有機質が豊富で植物には最高ですが、粒子が細かく、踏み固められると水を通しにくくなる性質があります。
- 赤土(関東ローム層など):粘着力が強く崩れにくいので芯材には最適ですが、単体では水はけが悪いです。
- 山砂・真砂土:水はけが良いですが、保水力や保肥力は低めです。
おすすめのブレンド法
理想的なのは、黒土や赤土に「パーライト」や「腐葉土」といった土壌改良材を2〜3割ほど混ぜ込むことです。これにより、土の中に適度な隙間(団粒構造)が生まれ、水はけが良いのに水持ちも良いという、植物にとって最高の環境を作ることができます。特に、元々の庭土が粘土質でカチカチの場合は、築山を作る前にしっかりと耕し、これらの改良材を混ぜておくことが成功への近道ですよ。
崩れ防止に必須な石組みと法面の角度
せっかく作った築山が、大雨のたびに崩れて低くなっていく…なんてことになったら悲しいですよね。築山の形状を長期間キープするためには、物理学に基づいた「角度」と、それを支える「構造」の理解が欠かせません。
自然が教えてくれる「安息角」
さらさらの砂を上から落としていくと、ある一定の角度で山になりますよね。これ以上急になると崩れてしまうという限界の角度、これを専門用語で「安息角(あんそくかく)」と呼びます。土質によって多少異なりますが、一般的な土であれば30度〜35度前後が目安です。
つまり、何も支えがない状態でこれ以上の急勾配(例えば45度や60度)を作ろうとすると、重力に負けて必ず崩壊するということです。もし、デザイン的に急な斜面を作りたいのであれば、土の力だけに頼るのではなく、物理的なサポートが必要になります。
石組みが果たす「ダム」の役割
そこで登場するのが「石組み(いしぐみ)」です。石は単なる飾りではありません。斜面の途中に石をガッチリと組み込むことで、上から押し寄せてくる土の圧力を受け止め、崩壊を食い止める「ダム」のような役割を果たしているんです。
石を据える際の絶対的なルールは、「根入れ(ねいれ)」です。石を地面の上にポンと置いただけでは、土圧に押されて簡単に転がり落ちてしまいます。石の高さの3分の1から、場合によっては半分くらいを地面の中に埋め込んでください。こうすることで、石が地面と一体化し、強固なアンカー(錨)となって土を支えてくれます。
植物の根も土留めになる
また、植物の力も侮れません。植物の根が土の中に張り巡らされると、それがネットのような役割を果たし、土の粒子を抱き込んで流出を防いでくれます(これを「土壌緊縛効果」と言います)。特に斜面部分には、根を広く深く張るグランドカバープランツを植えることが、長期的な崩れ防止には非常に効果的です。石組みで物理的に支え、植物の根で生物的に支える。このダブルの対策が、丈夫な築山を作る秘訣なんですね。
小さなスペースでも可能な高さと勾配
「うちは庭が狭いから、築山なんて無理かな…」と諦めていませんか?実は、築山は広大な日本庭園だけのものではありません。むしろ、限られたスペースにこそ、立体感を出すための築山が効果的なんです。
30cmの魔法
驚かれるかもしれませんが、築山の高さは30cm〜50cmもあれば十分です。人間の目は水平方向の変化よりも、垂直方向の変化に敏感にできています。フラットな地面が少し盛り上がっているだけで、そこに影が生まれ、植物の高低差が強調され、劇的に景色が変わるんです。腰の高さ以下の「ミニ築山」なら、2〜3坪(約6〜10㎡)程度の小さな庭や、玄関脇のちょっとしたスペースでも無理なく作ることができます。
狭い庭を広く見せるテクニック
狭いスペースで築山を作る際の最大のコツは、「頂点を中心からずらす」ことです。真ん中に頂点を持ってくると、ただの円錐形の山になってしまい、なんだかお墓の盛り土のようで不自然になりがちです。頂点を奥の方や左右どちらかに寄せ、片方の斜面を緩やかに、もう片方を急にする「非対称」の形を作ってみてください。
さらに、手前を低く、奥に向かって徐々に高くなるような勾配をつけると、「遠近法(パースペクティブ)」の視覚効果が働きます。これにより、実際の距離以上に奥行きがあるように錯覚させることができ、狭い庭でも広がりを感じさせることが可能になるんです。プロの造園家は、こういった視覚トリックを駆使して、坪庭のような極小空間にも雄大な景色を作り出しているんですね。
注意:高さ1mの壁
もし高さ1mを超えるような大きな築山を作りたい場合は、要注意です。1mを超えると土の重さ(土圧)が飛躍的に大きくなるため、簡易的な土留めでは支えきれず、本格的なコンクリート擁壁や構造計算が必要になるケースが出てきます。DIYで安全に楽しむなら、まずは大人の膝丈くらいまでの高さからスタートするのが賢明です。
おしゃれな庭の築山の作り方と植栽デザイン

基礎ができたら、次はデザインです。築山は、植える植物や石の配置ひとつで、モダンにも和風にも表情を変えます。ここでは、センス良く仕上げるためのデザインルールをご紹介します。
モダンな庭に合う築山の配置とデザイン
最近の住宅事情を見ると、シンプルで直線的なデザインの家が増えていますよね。そういったモダンな建築に、昔ながらの「THE・日本庭園」のような築山を作ってしまうと、どうしても違和感が生まれてしまいます。現代の住宅にマッチさせるなら、「和モダン」や「ロックガーデン風」のアプローチがおすすめです。
余白と直線の美学
モダンに見せるための最大のキーワードは、「余白」と「素材の対比」です。築山の全面を植物でモジャモジャに覆ってしまうのではなく、あえて土肌を見せたり、化粧砂利や割栗石(わりぐりいし)を敷き詰めた「無機質」なエリアを残したりすることで、スタイリッシュな印象を作ることができます。
石の選び方も重要です。丸みを帯びた自然石よりも、角張った「割栗石」や、黒っぽい「溶岩石(ラバロック)」、あるいは明るいベージュ系の「コッツウォルズストーン」などがモダンな外壁によく似合います。植物の緑と、石のグレーや黒とのコントラストを効かせることで、都会的で洗練された雰囲気を演出できるんです。
フォーカルポイントを意識する
配置に関しては、家の中からの眺めを最優先に考えましょう。リビングのソファーに座った時や、ダイニングからふと外を見た時に、一番視線が集まる場所(フォーカルポイント)に築山の頂上やメインの植栽が来るように設計します。これを「ピクチャーウィンドウ効果」と呼びますが、窓枠を額縁に見立てて、築山を一つの絵画のように切り取るイメージです。こうすることで、家の中にいながらにして自然を感じられる、豊かな空間作りが可能になります。
和風の庭を彩る石の選び方とレイアウト

一方で、落ち着きのある伝統的な和風庭園を目指すなら、やはり石組みが主役になります。日本庭園における石組みには、長い歴史の中で培われた「黄金比」のようなルールが存在します。
三尊石組(さんぞんいしぐみ)の基本
最も基本的かつ美しいとされるのが、「三尊石組」という配置テクニックです。これは仏教美術に由来するもので、中央に最も背の高い「主石(中尊石)」を据え、その左右に少し低い「添石(脇侍石)」を配置して、全体で不等辺三角形の構図を作る手法です。この三角形のバランスが、見る人に心理的な安定感と威厳を与えてくれます。
使用する石材としては、重厚感のある「御影石(みかげいし)」や、苔がつきやすく味わい深い「木曽石(きそいし)」、独特の青みが美しい「伊予の青石(あおいし)」などが定番です。これらの石は、濡れると色が濃くなり、雨の日にはまた違った表情を見せてくれるのも魅力の一つです。
苔と砂利で仕上げる
和風の築山において、石の足元を彩る名脇役が「下草」です。特に「苔(コケ)」や「タマリュウ(リュウノヒゲ)」を石の隙間に植え込むことで、まるで何十年も前からそこにあったかのような、古色蒼然(こしょくそうぜん)とした雰囲気を醸し出すことができます。また、築山の裾野に白川砂利などを敷き詰めれば、枯山水のような静寂な世界観を表現することも可能です。
築山におすすめの植物とグランドカバー
築山に植える植物選びは、平らな花壇とは少し勝手が違います。斜面であるため、どうしても水が低い方へ流れ落ちてしまい、頂上付近は特に乾燥しやすくなるからです。また、雨による土の流出を防ぐために、根をしっかりと張ってくれる植物を選ぶことも重要なミッションになります。
乾燥に強く根を張る植物たち
骨格となる低木や中木には、強健で手入れが楽なものを選びましょう。
- アセビ(馬酔木):常緑で一年中緑を保ち、早春にはスズランのような可愛らしい房状の花を咲かせます。半日陰でも元気に育つので、建物の影になる場所でも安心です。
- オタフクナンテン:「難を転ずる」縁起木としても人気ですが、実用面でも優秀。自然に丸くまとまるので剪定の手間がほとんどなく、冬には真っ赤に紅葉して、殺風景になりがちな冬の庭を彩ってくれます。
- コニファー類:特に「ゴールデンモップ」や「ブルーパシフィック」のような這性(はいせい)のコニファーは、地面を這うように横に広がっていくため、土留め効果が高く、ロックガーデン風の築山には欠かせない存在です。
カラーリーフで一年中楽しむ
花だけでなく、「葉の色」を楽しむカラーリーフを取り入れるのもおすすめです。例えば、黄金色の葉を持つ「ヒペリカム・ゴールドフォーム」や、銀色の葉が美しい「シルバープリペット」などをアクセントとして配置すると、花が咲いていない時期でも庭が明るく華やかになりますよ。
雑草対策とメンテナンスが楽な植栽管理

築山を作った後に一番の悩みとなるのが、やはり「草むしり」です。斜面での草むしりは足場が悪く、体力的にもかなりハードな作業になります。だからこそ、作る段階で「いかに雑草を生やさないか」という対策をしておくことが、サステナブルな庭作りの鍵を握ります。
最強の雑草対策「高密度植栽」
最も推奨したいのが、「高密度植栽」というアプローチです。これは、地面を覆う力が強い「グランドカバープランツ」を、あえて隙間なく密に植えることで、雑草が生えるスペース自体を奪ってしまうという方法です。
例えば、「シバザクラ(芝桜)」や「クリーピングタイム」、「イベリス」などは、一度根付くとカーペットのように地表を覆い尽くしてくれます。これにより、雑草の種が飛んできても土に届かず発芽できませんし、光合成も遮断できるため、雑草の発生を劇的に抑えることができるんです。見た目もお花畑のようで美しく、まさに一石二鳥のテクニックと言えます。
防草シートとマルチングの合わせ技
植物を植えない場所(石組みの裏側や、デザイン上の余白部分)には、物理的な防御策を講じましょう。高耐久性の「防草シート」を敷き、その上から化粧砂利やウッドチップ、バークチップなどで覆う「マルチング」を行います。こうすることで、紫外線によるシートの劣化を防ぎつつ、雑草をほぼ完全にシャットアウトできます。土の乾燥防止や、急な雨による泥はね防止にもなるので、メンテナンスの手間がグッと減りますよ。
理想的な庭の築山の作り方をプロが総括
ここまで、失敗しない庭の築山の作り方について、技術的な基礎からデザインのコツ、メンテナンス対策までを詳しく解説してきました。
築山作りにおいて最も大切なのは、表面的なデザインだけでなく、その下にある「見えない土台」にこだわることです。どんなに高価な石や美しい植物を使っても、水はけが悪かったり、土留めが不十分だったりすれば、その美しさは長く続きません。「水はけ(排水計画)」と「土の質(土壌改良)」、この2つの基礎をしっかり固めることこそが、成功への最短ルートです。
まずは、高さ30cm〜50cm程度の小さな起伏から始めてみてはいかがでしょうか。平坦だった庭に小さな山が一つできるだけで、風の流れが変わり、光の当たり方が変わり、庭全体の表情が驚くほど豊かになります。自分で汗を流して作った築山を眺めながら、季節の移ろいを感じる時間は、何にも代えがたい贅沢なひとときになるはずですよ。
ぜひこの記事を参考に、あなただけの素敵な「庭の風景」を作り上げてくださいね。

