外構・エクステリア

外構に人気の庭木比較|オリーブ・ユーカリ・もみじはどれが合う?

外構に人気の庭木比較|オリーブ・ユーカリ・もみじはどれが合う?

こんにちは、庭づくり・外構リフォーム完全ガイド運営者の「にわ好き」です。

マイホームの顔とも言える外構ですが、いざシンボルツリーや庭木を選ぼうとすると、種類が多すぎて本当に迷ってしまいますよね。

カタログやSNSで見るおしゃれな写真に憧れて植えてみたものの、数年後には「こんなに大きくなるなんて聞いてない」「毎年の剪定代が高すぎる」「落ち葉でお隣さんからクレームが来た」と後悔するケースは、現場でも本当によく耳にします。

庭木は一度地植えしてしまうと、簡単に取り替えることができない「生きるエクステリア」です。

だからこそ、見た目の好みや最初のインスピレーションだけで決めるのではなく、数年後の成長スピードや、ご自宅の日当たり、そして何より「あなた自身が無理なく管理できるか」を基準に選ぶことがとても大切になってきます。

この記事では、私がこれまで数多くの外構工事や庭づくりに関わってきた経験から、人気の樹種それぞれのリアルなメリット・デメリット、そして絶対に知っておくべき管理のコツを本音でお伝えしますよ。

あなたの理想の庭づくりが、後悔のない素晴らしいものになるよう、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

  • 外構における庭木選びで絶対に失敗しないための基本原則
  • オリーブやユーカリなど人気常緑樹のリアルな手入れの頻度
  • もみじや桜など落葉樹を植える際に気をつけたい環境リスク
  • 庭木から家のインフラを守るためのプロの防根対策と猛暑の乗り切り方

外構における庭木選びの基本原則

まずは具体的な木を選ぶ前に、外構における庭木選びのベースとなる考え方をお話しします。

ここを押さえておかないと、どんなに素敵な木を植えても後悔することになりかねませんからね。

将来の成長を見越した樹形とサイズ

外構の庭木選びで最も重要なのは、「その植物に何を期待するのか」という目的をハッキリさせることです。

家のシンボルとなる「シンボルツリー」が欲しいのか、道路や隣家からの視線を遮る「目隠し」にしたいのか、あるいは足元の土を隠す「グランドカバー」が目的なのか。

目的によって、選ぶべき木の種類も、最終的に必要となる高さも全く変わってきます。

ここで絶対にやってはいけないのが、ホームセンターや園芸店で売られている「今の苗木のサイズ感」だけで判断してしまうことです。

植物は生きていますから、条件が合えばどんどん成長します。

「可愛いから」と軽い気持ちで植えた木が、3年も経てば2階の窓を覆い尽くし、家の中が真っ暗になってしまった……なんていうのは、外構リフォームの現場ではあるあるの失敗談です。

大きくなりすぎると日照不足になるだけでなく、電線に引っかかったり、落ち葉がご近所の敷地に大量に落ちたりと、トラブルの火種になってしまいます。

巨大化した庭木のリスク

・手に負えないサイズになると、プロに剪定を依頼する費用が毎年数万円単位で発生します。

・根が張りすぎて、家の基礎や地中の配管を壊してしまうこともあります。

・強風や台風の際に、枝が折れたり最悪の場合は倒木する危険性が高まります。

だからこそ、あらかじめ「このスペースには高さ〇メートルまでの木しか植えられない」と限界のサイズを決めておくことが重要です。

その許容範囲内で収まる成長の遅い樹種を選ぶか、あるいは成長は早いけれど、ハサミに強くて自分でも簡単に剪定してサイズコントロールできる木を選ぶか。

この見極めが、数年後の庭の快適さを大きく左右するんですよ。

なお、庭木の種類やシンボルツリー、低木の選び方をさらに比較したい方は、「外構植栽のおすすめと費用|手入れしやすい庭木・低木の選び方」も参考にしてみてください。植栽を選ぶ際の基本的な考え方を整理するのに役立ちます。

◆にわ好きのワンポイントアドバイス

「この木、大きくなったらどうなりますか?」と、お店の人やプロの職人さんに遠慮なく聞いてみてください。最終的な樹高だけでなく、横に広がるタイプなのか、上にまっすぐ伸びるタイプなのかによっても、外構への圧迫感は全然違ってきますよ。

景観デザインと配置のレイアウト

景観デザインと配置のレイアウト

木の種類が決まったら、次はどう配置するかですね。

外構全体をオシャレに見せるためには、木単体の綺麗さだけでなく、配置のロジックを知っておく必要があります。

よくやってしまいがちなのが、同じ高さの木を等間隔で一直線に並べてしまうパターンです。

悪くはないんですが、どうしても公共施設のような、人工的で平坦な印象になってしまいます。

自然でおしゃれな「雑木林」のような雰囲気を出すためのコツは、ずばり「高低差」と「不等辺三角形」です。

高木、中木、低木、そして足元の下草と、意識的に高さをバラバラに配置します。

さらに、上から見たとき(平面配置)に、木々の位置が正三角形ではなく、辺の長さが違う不等辺三角形になるようにずらして植えるんです。

立体感を生む植栽のテクニック

不等辺三角形に配置することで、見る角度によって木の重なり方が変わり、限られたスペースでも深い奥行きと自然な野趣を感じさせることができます。

また、家の外壁の色との相性も忘れてはいけません。

例えば、真っ白やダークグレーといったモダンな外壁には、シルバーリーフ(銀葉)の植物を合わせると、洗練されたアーバンな雰囲気になります。

逆に、暖色系や木目調のナチュラルな外壁には、濃いグリーンの葉を持つ樹木を合わせると、温かみがあって非常に綺麗に映えますよ。

それから、冬の景色も想像してみてください。

落葉樹ばかり選んでしまうと、冬の間は枝と幹だけの寂しいお庭になってしまいます。

これを防ぐには、一年中葉がある「常緑樹」を敷地の奥や背景として配置し、手前に季節感の出る「落葉樹」を配置するのがおすすめです。

奥に緑の背景があることで視線が誘導され、外構全体にグッと深みが出ます。

植栽の配置だけでなく、テラスやデッキ、駐車場とのつながりまで含めて外構全体を考えたい場合は、「庭外構をおしゃれで使いやすくする方法|テラス・デッキ・駐車場の考え方」もあわせて読むと、庭木の配置をより具体的にイメージできます。

外構に合う人気の常緑樹と果樹

ここからは、具体的に人気のある樹種ごとに、その特徴と外構に取り入れる際の注意点を見ていきましょう。

まずは、一年中緑を楽しめて目隠しにも使いやすい常緑樹と、収穫が楽しい果樹からです。

外構のオリーブは樹形維持と害虫対策を

外構のオリーブは樹形維持と害虫対策を

外構のシンボルツリーとして絶大な人気を誇るのが、「外構 オリーブ」ですね。

シルバーがかった細い葉が風にサラサラと揺れる姿は本当に優雅で、洋風の家やモダンな外構にぴったり合います。

黒い外壁でも白い外壁でもコントラストが美しく映えますし、「平和の象徴」という縁起の良さも人気の理由かなと思います。

環境への適応力も非常に高くて、強い日差しや乾燥に耐え、栄養分の少ない痩せた土地でも育ってくれる強さを持っています。

ただ、この強さが厄介な部分でもあって、とにかく成長スピードが早いんです。

放っておくとあっという間に枝葉が伸び放題になって、せっかくのオシャレな樹形がボサボサに乱れてしまいます。

綺麗な形を保つためには、定期的にハサミを入れて透かしてあげる「剪定」が絶対に欠かせません。

枝が混み合って風通しが悪くなると、病気や害虫の温床になってしまうからですね。

オリーブ最大の敵は「ゾウムシ」

オリーブを育てる上で一番怖いのが、「オリーブアナアキゾウムシ」という害虫です。

こいつらは幹の根元に穴を開けて中を食い荒らすため、気づいた時には木が枯れてしまうことも少なくありません。

他にもコガネムシの幼虫が根っこを食べると、急に木の周りの土がフカフカになったり、木がグラグラしたりします。

これらの害虫を防ぐためには、定期的なチェックと薬剤散布が必須になります。

あくまで目安ですが、3月下旬〜4月、6月、11月〜12月上旬の時期に、スミチオン乳剤を50倍に希釈して幹に散布するなどの予防策を取るのが一般的です。

夏場に慢性的に発生する場合は、ダントツ水溶剤やアディオン水和剤(2000倍希釈)などを使用することもありますが、農薬の使用は周囲の環境にも配慮して自己責任で慎重に行ってくださいね。特に住宅地では、農薬の登録内容や使用方法、飛散防止について確認することが重要です。(出典:農林水産省「住宅地等における農薬使用について」)

また、オリーブの実を収穫したい場合は、遺伝子の違う2つ以上の品種を近くに植える必要があります。

ただ、実がなるとそれが地面に落ちたり、鳥が食べに来てフンを落としたりして、下にあるコンクリートのアプローチやタイルが黒く汚れてしまうというデメリットもあります。

お掃除の手間が増えることや、オリーブの木自体は意外と枝が柔らかくて強風で倒れやすいことは、植える前に必ず知っておいてほしいポイントです。

外構ユーカリの成長速度と強剪定のコツ

外構ユーカリの成長速度と強剪定のコツ

次にご紹介するのは、ここ数年で一気に人気が高まった「外構 ユーカリ」です。

丸くて可愛い葉っぱの「ポポラス」や、シルバーリーフがおしゃれな「グニー」などが有名ですね。

ドライフラワーやリースの材料としても人気があるので、お庭にあるとちょっとテンションが上がります。

ナチュラルでモダンな外構に洗練された印象を与えてくれるユーカリですが、この木には非常に尖った特徴があります。

それは、驚異的な成長スピードです。

環境が合えば、たった半年で1.5mから2mも伸びることがあるんですよ。

「小さな苗で買ってきたのに、数年で2階の屋根に届いてしまった!」なんてことも珍しくありません。

成長が早いうえに、ユーカリは根の張りが浅い「浅根性」という性質を持っています。

上の枝葉ばかりがどんどん茂って重くなり、根っこがそれを支えきれないため、台風や強風が吹くとあっけなく倒れてしまうという構造的な弱点があるんです。

倒木して家や車を傷つけたり、道路を塞いだりしたら大変ですよね。

ユーカリを管理する必須テクニック

ユーカリを安全なサイズで維持するには、主幹(メインの太い幹)を途中でバッサリ切って高さを止める「芯止め(摘芯)」や、太い枝を切り戻す「強剪定」が絶対に必要です。

さらに、枝葉が密集すると蒸れてカイガラムシなどが発生するので、向こう側の景色が透けて見えるくらいまで枝を減らす「透かし剪定」も同時に行います。

ユーカリの木はとても硬くて重いので、太い枝を切る時は、切り落とした枝が跳ね上がってケガをしないように十分注意してください。

剪定する時のちょっとしたコツですが、右利きの人の場合、木の左側に脚立を立てて作業すると、腕をクロスさせずに楽な姿勢で切ることができますよ。

切る位置は、下を向いている枝や、内側に向かって伸びている枝(内向枝)、真上に勢いよく伸びすぎている枝(徒長枝)の付け根から落とすのが基本です。

剪定に適しているのは、成長が活発な春(6月頃)と秋(11月頃)ですが、11月末からの本格的な冬に向かう時期に太い枝を落とすと、木がダメージから回復できずに寒さで枯れてしまうことがあります。

秋の剪定は、細い枝を整える程度に留めておくのが無難かなと思います。

外構にレモンの木を選ぶならトゲなしを

お庭でフルーツが採れるって、やっぱり憧れますよね。

「外構 レモンの木」は、明るいグリーンの葉っぱ、初夏の白い花の甘い香り、そして秋冬の黄色い果実と、見て良し、香って良し、食べて良しの三拍子揃った常緑果樹です。

ただ、昔からあるレモンの品種(リスボンなど)には、かなり長く鋭い「トゲ」があるのをご存知ですか?

このトゲが曲者で、手入れをする時に服に引っかかったり、風が吹いた時にトゲで自分の葉っぱや実を傷つけてしまったりするんです。

小さなお子さんやペットが庭で遊ぶお家だと、危なくてちょっと敬遠されがちでした。

でも今は安心してください。

最近では「ビアフランカ」という、トゲがない(成長するとトゲが消える)品種が主流になってきています。

これから外構にレモンの木を植えるなら、お手入れの安全性を考えて、間違いなくこのトゲなし品種をおすすめします。

ビアフランカは果汁もたっぷりで、お料理にもお菓子作りにも大活躍してくれますよ。

レモンの耐寒性と植え付け時期

レモンは暖かい場所が好きなので、耐寒性はマイナス3℃〜マイナス4℃くらいが限界です。

関東より南の太平洋側なら地植えで冬越しできますが、寒い地域では鉢植えにして冬は家の中に入れてあげる必要があります。

植え付けるのは、気温が安定する3月〜5月か、9月〜11月がベストです。

そして、レモンの木を育てる上で絶対に避けられない戦いが「アゲハチョウの幼虫」との戦いです。

彼らの食欲は凄まじくて、小さな木なら数日で葉っぱを全部食べ尽くされて丸坊主にされてしまいます。

葉っぱがなくなると光合成ができなくなって木が弱ってしまうので、見つけ次第対処しなければなりません。

お庭で育てたレモンを皮ごと食べるなら無農薬にしたいですよね。

そうなると、一番確実で安全な対策は「テデトール(手で取る)」です。

こまめに葉の裏をチェックして、卵や幼虫を見つけたら割り箸などで取り除く地道な作業ですが、美味しいレモンのためだと思って頑張りましょう。

◆にわ好きのワンポイントアドバイス

レモンの土は水はけが良いことが大切です。赤玉土と腐葉土、川砂をブレンドするなどして、根腐れしない環境を作ってあげてくださいね。少し高く土を盛って植える「高植え」にするのも効果的ですよ。

ヤシの木で外構をリゾート風に演出

外構を一気に南国リゾート風に変えたいなら、「外構 ヤシの木」の右に出るものはありません。

たった1本あるだけで、そこはもうハワイかカリフォルニアのような雰囲気に包まれます。

「でもヤシの木って寒さに弱そうだし、日本で育つの?」と思われるかもしれませんね。

実は、日本の外構で圧倒的な人気を誇る「ココスヤシ」は、驚くほど寒さに強いんです。

成木になればマイナス7℃〜マイナス10℃くらいまで耐えられると言われていて、少し雪が積もる程度なら全然平気です。

関東以南の温暖な地域であれば、特別な防寒対策をしなくても地植えで冬を越せますよ。

さらに嬉しいのが、ココスヤシは成長がとてもゆっくりだということです。

街路樹にあるような数十メートルになるワシントンヤシと違って、ココスヤシは最大でも5m〜8mくらいにしかなりません。

このコンパクトさが、一般的な住宅のアプローチや駐車場の脇にシンボルツリーとして植えやすい最大の理由ですね。

ヤシの木は究極のローメンテナンス

一度しっかり根付けば、日本の降雨だけで育つくらい乾燥に強いので、普段の水やりはほとんど必要ありません。

お手入れといえば、古くなって茶色く垂れ下がった下の葉っぱを、年に数回ノコギリで切り落とすくらいです。

ただ、葉先が結構鋭いので、お手入れの際は目に入らないように気をつけてください。

水不足で葉先だけが枯れ込むことがありますが、見た目をよくするために枯れた部分だけをハサミで斜めにカットしてあげると綺麗に保てます。

ヤシの木を植えるなら、霜の心配がない春から初夏(4月〜6月)がベストタイミングです。

寒くなる秋遅くに植えると、根がしっかり張る前に冬が来てしまって失敗しやすいので避けた方が無難ですよ。

季節を彩る落葉樹と便利な低木類

常緑樹に続いては、日本の四季を感じさせてくれる落葉樹と、足元を彩る低木類について解説します。

落葉樹は美しい反面、環境へのデリケートな配慮が必要になってきます。

外構にもみじを植える際の日照管理

和風の庭はもちろん、最近のモダンな外構にもよく合うのが「外構 もみじ」です。

春の柔らかな新芽、夏の涼しげな緑、そして秋の鮮やかな紅葉、冬の風情ある枝ぶりと、一年を通してこれほど表情を変える木はなかなかありません。

空間にふっと力が抜けるような、柔らかな「抜け感」を作ってくれる素晴らしい樹木です。

しかし、もみじを美しく育てるには、植える場所がすべてを決めると言っても過言ではありません。

もみじにとって最大のストレスは、夏の強烈な直射日光と乾燥です。

これらに当たると、葉っぱの組織が壊れて茶色くチリチリに縮れてしまう「葉焼け」を起こしてしまいます。

葉焼けしてしまった葉はもう元には戻らず、秋になっても綺麗に紅葉することはありません。

もみじを植える場所の正解

西日がガンガン当たるような場所は絶対に避けてください。

午前中だけ日が当たって、午後は日陰になるような「明るい半日陰」が、もみじにとってのベストポジションです。

土壌についても、自然の山の中をイメージしてあげると良いですね。

腐葉土がたっぷり入っていて、水持ちが良いけれど水はけも良い、そんなフカフカの土が好きです。

乾燥には本当に弱いので、植え付けてから1〜2年は絶対に水を切らさないように注意してください。

夏場は根元にたっぷりお水をあげるだけでなく、バークチップなどを敷いて土の表面を覆う「マルチング」をしてあげると、水分の蒸発を防げるので効果的です。

また、もみじは幹の中にカミキリムシの幼虫(テッポウムシ)が入って木を枯らしてしまったり、アブラムシがついたりすることがあります。

枝が混みすぎないように適度に剪定して、風通しを良くしておくことが害虫予防に繋がります。

秋に真っ赤な紅葉を楽しむための3カ条は、「適度な日差し」「水切れさせない」「病害虫から葉を守る」です。これを覚えておいてくださいね。

外構の桜は根張りリスクに要注意

日本人の心とも言える桜。

春に自宅の庭で満開の桜でお花見ができたら最高ですよね。

「外構 桜」を希望されるお客様は本当に多いのですが、私は一般住宅の庭に桜を地植えすることには、かなり慎重な立場をとっています。

なぜかというと、桜を維持管理していく上でのリスクが非常に多岐にわたるからです。

一番怖いのが、桜の「根の強さ」です。

桜の根は私たちが想像している以上に広く、そして深く張ります。

この強靭な根っこが、家の基礎コンクリートを押し上げてヒビを入れたり、地中に埋まっている水道管や排水管に巻き付いて割ってしまったりするリスクが非常に高いんです。

もし配管が割れて水漏れが起きれば、そこからシロアリが発生する二次被害に繋がる恐れすらあります。

毛虫被害と近隣トラブル

桜は特有の毛虫の標的になりやすい木です。

特に「アメリカシロヒトリ」や「モンクロシャチホコ」といった毛虫が大量発生しやすく、放置すると数日で葉っぱが丸裸にされます。

さらに厄介なのが、これら大量の毛虫のフンが雨のように降ってきて、下にある車やコンクリート、ひどい時はお隣さんの洗濯物を汚してしまい、深刻なご近所トラブルになるケースが後を絶ちません。

これらの害虫を防ぐには、ベニカJスプレーなどの殺虫剤を使って徹底的に防除する必要がありますが、大きな木になると上の方まで薬を撒くのは素人には困難です。

また、「桜切る馬鹿、梅切らない馬鹿」という言葉があるように、桜は剪定にとても弱い木です。

太い枝を切ると、その切り口から菌が入って幹ごと腐って枯れてしまうため、プロの技術が必要になります。

こういったインフラ被害や害虫、管理の手間を考えると、住宅密集地や狭い庭に桜を地植えするのはおすすめできません。

もしどうしても外構で桜を楽しみたい場合は、樹高が数十センチにしかならない「一才桜(旭山など)」や「御殿場桜」という品種を鉢植えにして、玄関先やテラスに置くのが、安全で現実的な楽しみ方かなと思います。

外構のローズマリーは種類と蒸れに注意

低木やグランドカバーとして使い勝手が良いのが、「外構 ローズマリー」です。

地中海沿岸が原産のハーブで、触れるととても良い香りがしますし、常緑なので一年中緑を保ってくれます。

ローズマリーを外構に取り入れる時に絶対に知っておくべきなのが、成長の仕方によって大きく3つのタイプに分かれるということです。

これを間違えると、思っていた景観と全然違うことになってしまいます。

1. 立性(木立性)

枝が上に向かってまっすぐ伸びるタイプです。品種によっては2mくらいになるものもあります。

花壇の背景にしたり、道路との境界に低い生垣として植えたりするのに向いています。

2. 匍匐性(這性)

地面を這うように横に広がっていくタイプです。

土を隠すグランドカバーとして優秀ですし、斜面や段差の上から垂れ下がるように植えると非常にオシャレです。

ハンギングバスケットに入れるなら、このタイプが日光を浴びやすくて適しています。

3. 半匍匐性

上にある程度伸びてから、横に広がるタイプです。

ボリュームが出やすいので、広いスペースをザックリ埋めたい時に便利です。

育てる上で気をつけたいのが、日本の夏の「高温多湿」です。

乾燥には強いのですが、湿気には弱く、枝葉が密集すると中が蒸れて、下の葉から茶色く枯れ落ちてしまいます。

また、数年放っておくと根元に近い枝が木のように硬くなる「木質化」という現象が起き、新しい芽が出なくなって形が崩れてしまいます。

これを防ぐためには、風通しを良くして新しい枝を出させるための定期的な剪定が欠かせません。

特に、梅雨に入る前に思い切って枝を透かして風通しを良くしておくことが、夏を乗り切る最大の秘訣です。

◆にわ好きのワンポイントアドバイス

ローズマリーの周りに他の植物を植えるなら、同じように乾燥が好きで水はけを好むラベンダーやセージなどが相性バツグンです。

逆に、ミントのような湿気が好きで繁殖力が強すぎる植物を一緒に植えると、ローズマリーが負けてしまうことがあるので注意してくださいね。

庭木を守りインフラ被害を防ぐ対策

さて、ここまで人気の庭木をご紹介してきましたが、どんな木を選ぶにしても共通して直面する現代ならではの問題があります。

それは「過酷な猛暑」と「地中の根のトラブル」です。ここではその対策をお伝えします。

猛暑期の水やりと防根シートの活用

近年の夏は異常な暑さですよね。

アスファルトやコンクリートの壁からの照り返しで、外構の植栽スペースの表面温度は50℃〜60℃近くになることもあります。

なお、気象庁では最高気温35℃以上の日を「猛暑日」と定義しています。外構での作業や植栽管理を行う際も、気温だけでなく暑さ指数などを確認して、無理のない時間帯を選ぶことが大切です。(出典:気象庁「気温について」)

こんな過酷な環境で、庭木を枯らさずに守るための「水やり(灌水)」には、絶対に守るべき鉄則があります。

それは、気温が高い日中(特に11時〜15時)には絶対に水をあげないことです。

日中に水を撒くと、葉っぱについた水滴がレンズ代わりになって太陽光を集め、葉焼けを起こしてしまいます。

さらに恐ろしいのが、熱々の土に水をかけることで、土の中の水分がお湯になり、根っこを「蒸し焼き」にしてしまうことです。

水やりは、気温が低くて土が冷えている早朝(5時〜8時頃)に行うのが大正解です。

猛暑日が続く時は、日が沈んで土の温度が下がり始めた夕方(17時〜18時頃)にも追加でお水をあげます。

お水をあげる時は、表面だけをチョロチョロ濡らすのではなく、地中深くまで水が染み込むように、1回にたっぷりとあげる「深水」を意識してください。

表面だけ濡らす水やりを続けると、根が水を求めて浅い場所にばかり張り、乾燥や強風に弱い木になってしまいます。

ホースの中のお湯に注意!

炎天下に出しっぱなしのホースの中には、熱湯が溜まっています。

水やりを始める前に、必ず最初の水を出して捨て、手で触って冷たい水になったことを確認してから植物にかけてくださいね。

また、強烈な紫外線は植物の細胞内に活性酸素(ROS)を発生させ、葉を白くしたり光合成の能力を下げてしまいます。

これを防ぐためには、植物自身の防御力を高めるために、土壌の保水性を上げるEFポリマーなどの保水材を土に混ぜ込むのも有効な手段です。

もう一つの重要な対策が、「根」からインフラを守る土木的な技術です。

桜のように根が強い木や、竹や笹のように地下茎で爆発的に増える植物を植える場合、地中の水道管を守ったり、基礎を持ち上げられたりするのを防ぐために「防根シート(ルートバリア)」を使います。

一般住宅では、木の周りを囲うように垂直にシートを埋める「垂直施工」がメインになります。

植物の根が到達する深さ(一般的な木で50〜60cm、竹なら1m以上)まで溝を掘り、専用の強力な防根シートやパネルを埋め込みます。

この時一番大事なのは、シート同士のつなぎ目です。

根っこはちょっとした隙間でも見つけて突き破ってくるので、シートは20cm以上(竹なら1m以上)重ねて、専用の強力なテープで表と裏の両方から完全に隙間なく塞ぐ必要があります。

さらに、地下茎がシートの上を乗り越えないように、シートの上端を地面から5cmくらい出しておくのがプロの施工基準です。

見えない部分ですが、こうした土木的な対策をしておくことで、安心して庭木を楽しむことができるんですよ。

なお、庭木や植栽の害虫対策についてさらに詳しく知りたい方は、「外構の虫対策|虫が来にくい庭木と植栽で注意するポイント」も参考にしてください。庭木選びの段階から虫の発生しやすさを考えることで、植えた後の管理負担を減らしやすくなります。

外構の庭木選びに関するよくある質問(FAQ)

Q1. オリーブを地植えしたいのですが、成長スピードを抑える方法はありますか?

A. オリーブは基本的に成長が早い木なので、完全に止めることは難しいですが、コントロールすることは可能です。まずは植え付ける際に、あまり栄養分(肥料)を与えすぎないようにして、やや厳しい環境で育てると成長が緩やかになります。また、根が伸びる範囲を制限できる防根シート(ルートバリア)を使って地植えするのも一つの手です。一番重要なのは、こまめに不要な枝を根元から透かす剪定を行うことですね。

Q2. ユーカリが大きくなりすぎて自分では切れなくなりました。どうすればいいですか?

A. 高い場所でのチェーンソーやノコギリの作業は転落のリスクがあり非常に危険です。また、ユーカリの木は重く、切り落とした枝が跳ねて怪我をする恐れもあるため、ご自身で対処できないサイズになった場合は、速やかにプロの造園業者や植木屋さんに剪定(強剪定や芯止め)を依頼してください。費用はかかりますが、倒木して他人の財産を傷つけるリスクを考えれば必要な経費と言えます。

Q3. ローズマリーの根元が木のようになって葉が生えてきません。元に戻りますか?

A. それは「木質化」と呼ばれる現象で、長年剪定をせずに放置していると起こります。一度木質化して茶色く硬くなった枝からは、残念ながらほとんど新しい葉っぱは生えてきません。木質化した部分をいきなりバッサリ切ると株ごと枯れてしまうことがあるため、少しずつ上の緑の葉が残っている部分を切り戻して、新しい芽が出るのを促すか、あまりに見栄えが悪い場合は新しく苗を植え直すことをおすすめします。

Q4. もみじの葉が夏になるとチリチリに枯れてしまいます。病気でしょうか?

A. 病気ではなく、強すぎる直射日光と水不足による「葉焼け」の可能性が非常に高いです。もみじは西日や夏の強い日差しに弱く、一度葉焼けを起こすと元には戻りません。対策としては、夏場は寒冷紗などで日陰を作ってあげるか、夕方にもしっかりたっぷりと水やりを行って乾燥を防ぐことが重要です。次に植え替える機会があれば、半日陰の場所に移動してあげるのがベストです。

数年後も無理なく管理できる庭木選び

いかがでしたでしょうか。

今回は外構で人気の庭木について、その魅力だけでなく、管理の大変さやリスクについても本音でお伝えしてきました。

庭木は工業製品とは違い、日々成長し変化していく生き物です。

オリーブやユーカリのようなおしゃれな常緑樹は、こまめな剪定によるサイズ維持が必須になりますし、もみじのような落葉樹は、植える場所の日当たりや水やりの繊細な管理が求められます。

ヤシの木のように手間がかからない木もありますが、スペースの確保が必要です。

桜のように根の強さや害虫被害が予想される場合は、あえて地植えを諦めて鉢植えにするという「引き算の選択」も、外構を美しく保つためには賢明な判断です。

「この木なら、自分でも無理なくお手入れを続けられそうだな」と思える木を選ぶことが、数年後も後悔しないための最大のポイントになります。

とはいえ、ご自宅の土壌の性質や日当たりの条件などは、判断に迷うことも多いと思います。

ここで紹介した情報はあくまで一般的な目安ですので、防根シートの施工や、手に負えなくなった大木の剪定、農薬の適切な使用については、自己判断だけで進めず、お近くの造園業者や専門家に相談してみてくださいね。

農薬を使用する場合は、対象となる植物や害虫への登録内容、使用方法、使用量などを事前に確認することも大切です。(出典:農林水産省「農薬登録情報提供システム」)

プロの知見をうまく取り入れながら、あなたとご家族にとって最高に心地よい、素敵な外構空間を作っていきましょう!

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